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【江尻良文の快説・怪説】巨人「無観客試合」先走ったワケ 12球団会議前日に発表、“球界の盟主”アピールする思惑も

 12球団代表者会議の前夜に、巨人は不可解な確信犯のお先走り。

 「29日、3月1日の東京ドームでのヤクルト2試合を無観客試合にする。主催の相手球団には当球団の判断をこれから丁寧に説明して、ご協力していただけないかとお願いしていこうと思っています」と発表している。その狙いは、いったい何だったのか。

 一足先にサッカーJリーグが全公式戦94試合の延期を決めている。そんな手際のよい新型コロナウイルス対策と対照的なチグハグというしかないプロ野球界の対応。何もよりによって会議の前日に巨人が「無観客試合」を発表する必要はないだろう。当日に正面から正々堂々と提案すればいいことだ。なぜそうしなかったのか。

 ゲスの勘繰りをすれば、あらかじめ無観客試合の既定路線を敷いておき、巨人軍のリーダーシップをアピールするつもりだったのではと思われる。

 昭和のV9時代は球界の盟主といわれ、どの球団からも一目置かれていた。ところが、平成はダイエー時代も含め、12球団最多になる通算7回の日本一を達成したソフトバンクの黄金期。栄光のYGブランドも地盤低下する一方だ。

 公式戦日程はNPBの管轄だが、オープン戦の方は当該球団同士の話し合いで決まるので、NPBに変更などの権限はない。そんなお家の事情をついて、久々のリーダーシップ発揮をアピールのつもりのパフォーマンス。そう邪推されても反論の余地はないだろう。

 オープン戦全72試合が無観客試合になったのは、巨人とすれば思惑通りで、ほくそ笑んでいるのではないか。(江尻良文)

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