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【神谷光男 スポーツ随想】オリンピックは誰のため? 森会長は口では延期を否定するも本心は… (1/2ページ)

 とうとう東京五輪も剣が峰に立たされたようだ。つい10日ほど前には「全選手に五輪に向け準備を続けるように促す。IOC理事会は成功のために全面的に協力する」と、世界を震撼(しんかん)させるコロナ禍にも強気一辺倒だったIOCもすっかり及び腰だ。

 WHO(世界保健機関)のパンデミック宣言はこたえたらしく、東京五輪の開催か中止、延期についてバッハ会長は「WHOの助言に従う」と慎重になった。

 さらにトランプ米大統領も「日本が自ら判断することだが、無観客で開催するより、1年間延期した方がいいかもしれない」と口を挟んだ。

 外堀はすっかり埋められた感じだが、東京都の小池百合子知事は「毎日、超弩級(ちょうどきゅう)の変化があり、あまり驚かない。大会の中止、無観客はあり得ない」と一蹴した。

 この状況であり得ない根拠は何なのか首をひねるばかり。大会組織委員会の森喜朗会長も「方向、計画を変えることは全く考えてない」の一点張りだ。まるで昔の大本営発表みたいで、聞けば聞くほど白ける人も多いだろう。

 これから世界各地で盛んになるはずの各競技の世界最終予選や、参加枠を争うランキングを決める大会が開けないのでは、日本がいくら計画を変えなくても中止や無観客はあり得るのだ。

 そこで急浮上しているのが、組織委の高橋治之理事が米紙のインタビューで語った「1、2年の延期が現実的」という話。これに森会長が「とんでもないことをおっしゃった」と即座に否定してみせた。

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