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【Tokyo1964秘録】陸上男子100メートル ボブ・ヘイズと飯島秀雄 第2の人生は明暗くっきり (1/3ページ)

 「人類最速」を決める陸上男子100メートルは五輪の華だ。1964東京五輪で最速王者に輝いたのはボブ・ヘイズ(米国)だった。1メートル83、86キロの巨体を生かして加速するダイナミックな走りから「褐色の弾丸」の異名がついた。21歳で出場したヘイズは100メートル準決勝で人類初の「10秒の壁」を破る9秒9をマーク、5メートル28の追い風があったとして参考記録となったが、国立競技場を埋めた約7万人の観客を熱狂させた。

 決勝は10秒0の世界タイ(当時)を持つエンリケ・フィゲロラ(キューバ)、ハリー・ジェローム(カナダ)らに対し、ヘイズは第1レーンという悪条件に加え、スパイクを忘れチームメートに借りての出場だったが、後半、一気に加速し10秒0の世界タイ記録で優勝。この五輪から従来の手動計時に電動計時が併用され、100分の1秒までの電動表示だと10秒06だった。フィゲロラとジェロームは10秒2で2、3着。

 ヘイズは4×100メートルリレーでもアメリカチームの一員として39秒0の世界新記録(当時)を樹立し2つ目の金メダルを獲得した。大きくて速いこの「褐色の弾丸」にプロフットボール界が目をつけたのは当然で、こぞって勧誘の手を差し伸べた。そして東京五輪の翌年、ダラス・カウボーイズに入団。俊足のワイドレシーバーとして活躍する。

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