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【実況・小野塚康之 時代を超える名調子】消えたセンバツ出場校(2)「仙台育英」「鶴岡東」「磐城」 (1/3ページ)

 中止の第92回選抜高校野球大会出場校を私は忘れない。勝手だが、イメージの中でプレーさせてほしい。楽しみながら記憶に刻んで頂ければ幸いだ。解説は想像上のキャラクター夢舞台高校野球部元監督・浜風甲子男(はまかぜ・きねお)さん、実況は小野塚康之。

 【大会第2日・第1試合 仙台育英(東北宮城) 3年ぶり13回目】

 小野塚:8回表、仙台育英最大のピンチ、2対3と逆転を喫してなおもノーアウト1塁3塁、内野手が集まります。181センチ左のエース向坂優太郎中心に、ファースト笹倉世凪、セカンド1年生渡邉旭、185センチのショート入江大樹、プロ注目のそうそうたる顔ぶれ。でも、表情が硬い。輪の中に3塁側ダッグアウトの須江航とアイコンタクトしてキャプテン田中祥都が加わります。一人一人に笑顔で声を掛け、話を聞く各選手が納得顔に変わります。

 浜風:能力の高い選手たちのまとめ役が田中君で、彼が皆の力を引き出すんですよ。

 小野塚:タイムが解け内野陣は右寄り中間守備。サード田中はベースに付いて、ノーアウト1塁3塁バッターは左打ちの4番。向坂セットポジション、第1球を投げました。田中がベースを離れる。スライダー、打ちました。強いゴロ、田中の正面、ランナー動けない。セカンドへ送球、フォースアウト、1塁へ転送、1塁もアウトダブルプレー。

 浜風:いやぁポジショニングが良かった。田中君の指示とランナーの抑え方も見事でした。正に司令塔ですね。

 小野塚:1点を追う8回裏の仙台育英ノーアウトで1塁にヒットの渡辺、左バッターボックスに2番田中、172センチの細身、黒バットをグリップエンドいっぱいまで握っています。

 浜風:バントのケースですが、田中君は長打力もあるし、3、4、5番に当たりが出ていませんから勢いつけるためにも打たせる方がいい。

 小野塚:ピッチャー第1球を投げました。打ちました。田中引っ張った。1塁線ギリギリ、抜けた、ファウルグラウンド点々長打に。1塁ランナー3塁を回った! 田中も3塁へ、ランナーホームインあっと言う間に同点、3対3そして逆転のチャンスノーアウト3塁、最高のつなぎ役たっ!なっ!かっ~ぁ!…。火が付いた打線は超高校級の能力発揮、大逆転勝利!

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