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【神谷光男 スポーツ随想】とうとう力士からもコロナ感染者…揺れる相撲協会 この難局に会見行わない八角理事長のフシギ (1/2ページ)

 とうとう力士からも新型コロナウイルスの感染者が出た。しこ名や部屋名などは公表されていないが、関取ではなく幕下以下の力士という。

 相撲協会によると、今月4日に発熱して以降、倦怠感や息苦しさ、血痰などの症状を訴え隔離されていた。8日に都内の病院で実施した簡易検査では陽性だったが、病院から陰性との訂正の連絡があり、再度9日に受けたPCR検査では陽性の結果が出た。都内の病院に入院中だが、同じ部屋の力士には感染が疑われる症状は出ていない。部屋は稽古を自粛。消毒など、その後の対応は保健所の指導のもとに行う。

 大阪で行われた3月の春場所は、大相撲史上初の無観客で開催した。NHKが通常通り中継し、行司や呼び出しの声や拍子木の音、力士がまわしをたたく音などがかえって新鮮で、視聴率もまずまずだった。何よりも力士、親方や裏方さんたちを含め約1000人の大所帯から1人の感染者も出ず、15日間乗り切ったこと自体、奇跡的でもあった。場所入りは公共交通機関を使わず、幕下以下でも協会負担でタクシーを使った。

 しかし、いくら警戒したとしても、いつ、どこから襲いかかるか全くわからないのがコロナの怖さ。春場所を打ち上げ、住み慣れた東京の部屋に戻っての生活で、ちょっとした気の緩みから感染したのかもしれない。

 相撲部屋は大勢の力士が集団生活し、稽古で汗をかきながら体をぶつけ合う濃厚接触の世界で、感染リスクが高いのは否めない。1人かかればクラスター(感染者集団)発生のおそれもある。

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