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【Tokyo1964秘録】レスリング・八田一朗 64東京五輪、レスリング躍進の裏に“八田イズム” (3/3ページ)

 また「プロが栄えればアマも強くなる」の信念から明大の杉山恒治(サンダー杉山)中大の鶴田友美(ジャンボ鶴田)をプロ転向させた。「レスリングの父」は64東京五輪の翌65年参議院議員に当選したが、レスリングの強化、普及の精力を注ぎ込み政治活動はほとんどしなかったため1期で落選した。酒が好きで朝、昼、晩と毎日たしなみ、78年肝硬変で入院するまで1日として抜くことはなかった。

 81年78歳で死去。レスリングを愛し、その道一筋に歩んできた八田一朗会長、吉田沙保里はじめ女子レスリング界の方に圧倒的にメダル獲得者が多く、男子は影が薄い現状をどう思うだろう。「男はどうした。全員剃るぞ!」と叫んでいるに違いない。(スポーツジャーナリスト・柏 英樹)

 ■柏 英樹 64年報知新聞社入社、記者生活をスタートさせる。東京五輪をはじめモントリオール、アテネ五輪など取材、71年から巨人担当、ON番記者を務め両氏とはいまなお親交が深い。99年独立しフリーに。青学大時代ラグビー部の主将を務めたことから昨年のW杯もフルカバー。今年2度目の東京五輪を現役記者で迎える。78歳。

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