記事詳細

メジャー再開時に注目される大谷“完全体” 米メディアも「二刀流」に大きな期待

 新型コロナウイルスの脅威が続く中、なんとしてでも開催にこぎつけようというメジャーリーグの模索が続く。

 ウォールストリート・ジャーナル紙は現在のナ・リーグとア・リーグの垣根を取り払い、地域を東、中、西の3つに分けて10チームずつで戦う案を推奨。これなら、2017年のワールドシリーズをサイン盗みで制したアストロズ(ア西地区)と敗れたドジャース(ナ西地区)が同枠になり、「リベンジ合戦が期待される」とした。20年開幕前に組まれたスケジュールでは、アストロズとドジャースの試合は組まれていなかったが、これなら10試合前後が可能だ。

 アストロズはワールドシリーズを初制覇した17年から18年途中まで、センター後方のカメラを使うなど電子機器を使いサインを盗んでいたことが判明。今季開幕前、ルノーGMらが処分された。ドジャース関係者の恨みは深く、主砲のベリンジャーは「これでアストロズがわれわれから世界一のリングを盗んだことが分かった」と主張した。

 同紙は「もし直接対決が実現したら、カーショーはアルトゥーベに死球をぶつけるだろうか?」「スプリンガーがターナーと三塁ベースでレスリングを始めるか?」と書き立てた。

 また、東地区にはヤンキース、メッツ、ナショナルズ、レッドソックスなどが入ることになり、今季世界一に最も近いといわれたヤンキースが昨年の覇者ナショナルズと、どんな戦いを見せるかも楽しみだとした。

 さらに同紙は「ドジャースとアストロズのショーもさることながら、西地区には注目の選手がいる。エンゼルスの二刀流・大谷だ。彼は18年以降、初めてマウンドに上がる。このタイミングで大谷が活躍すれば、ますます盛り上がるだろう」と特筆した。

 野球のなくなった米国では、各メディアがあの手この手で過去の記録を掘り起こし、名場面を紹介してきた。大谷に関しては、CBSスポーツが「二刀流が自分自身と対戦することになったら、有利なのは打者オオタニか、投手オオタニか」と題してデータを分析。「打者・大谷は投手・大谷のスプリットに苦しむだろう」とした。

 インディアンスやヤンキースなどで通算251勝を挙げたCCサバシア氏(39)は、大谷を「これまでに見た中で最高の野球選手」といって話題を呼んだ。同氏は「俺はこう言い続けている。言うたびにみな笑うが、彼はこれまでに見た中で最高の選手。900フィート(約275メートル)飛ばし、99マイル(約159キロ)の球を投げる。他に誰ができるというのだ」と絶賛。現役時代にエンゼルスのトラウトやプホルス、タイガースのカブレラなど大物と対戦してきただけに、発言には重みがある。

 エンゼルスのエプラーGMは開幕前、「投手・大谷の復活は5月中旬以降」としてきたが、思いもよらないコロナ禍で、大谷は完全に体調を整えて新しいシーズンに臨むことが可能となった。1995年のスト明けに全米を熱狂させた野茂英雄投手のように、100年ぶりにメジャーに現れた「二刀流」が、こんなコロナ禍だからこそ、真価を発揮して野球人気を加速してほしいと願っているのは、日本のファンだけではないようだ。

関連ニュース