【清水秀彦 そういうことだろ~】ストライカー不在… 鹿島「2年計画」チーム作りにオーナー・メルカリ会長は我慢できるか? 清水秀彦 そういうことだろ~
--再開したJ1で最大の想定外は、これまで計20冠を誇る鹿島の弱さ。清水さんはバッチリ予想をしていましたが
清水「だろう~!!(苦笑)かなりヤバいね。今の鹿島には勝てる要素がまるでない」
--戦力はいますが
「すべてがいきあたりばったり。はっきり言って、2年以上かけるチーム作りを今リーグ戦でやっている段階だね」
--具体的にいうと
「これまでの鹿島はチーム全体で攻守に奮闘する、そして最後に決めきる人が必ずいて、1点差でも泥臭く勝つスタイルだった。今季はボールを回して崩すやり方に変えたが、回すことはできても最後に決めるストライカーがいない。これじゃ勝てないのは誰でもわかる。あとはオーナーさんがどれだけ、今の状態を我慢できるかだね」
--現オーナーは39歳の小泉文明社長。昨年7月に16億円で鹿島を買収したメルカリの会長です
「これまでは(鹿島の前身)住友金属サッカー部の面々が、補強やチーム作りの対策をやってきた。でも、このオーナーさんが『そんな対策ではダメだ』ということなれば、ますます泥沼さ。Jリーグでオーナーやクラブの社長が、現場に介入して崩れていくのを何度も見てきたし、オレ自身も監督時代に嫌というほど経験してきたからね」
--勝つためには
「鹿島のドン、ジーコさんも新型コロナウイルスの問題で日本に戻ってこられない。これが痛いよね。若いセンターバックを我慢して使っているけど、フォワード陣こそコロコロ替えてはダメ。今年は降格がないんだから、もう覚悟しないと。鹿島が強くないとJリーグはつまらないし、盛り上がらないから踏ん張ってほしいよ」 (元J1仙台監督=聞き手・久保武司)