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【プロキャディーXのつぶやき】深く沈めたピンポン球ほど勢いよく浮かぶ

 無観客試合に加え、帯同キャディーなしの完全セルフプレーによる「ゴルフパートナーエキシビショントーナメント」が開催され、大会は無事に終了した。国内男子ツアー選手にとって今季初戦となった同大会は、2日目の最終日にコースレコード61をマークした関藤直煕(22)が通算14アンダーで逆転優勝。昨年のアジア下部ツアーで賞金王に輝いた実力者が、帰国凱旋Vを果たした。

 新型コロナウイルス対策の一環として、完全セルフプレーが採用されたのは仕方ない。大会開催は小さな一歩されど大きな一歩だと、俺は思う。トーナメント関係者が徐々に要領を得て、以前のトーナメントに近づけていってくれると信じたい。

 しかし、東京都ではコロナウイルス感染者がまったく減らない。感染第2波も同然だという専門家もいるほどだ。せっかく国内女子も男子も今季第1戦を開催し、「次の試合はいつだ!」と盛り上がっている矢先に、またしてもイベント自粛では立ち直れない。半年以上も耐えてきたかいもない。転職を考えるしかないか。

 ピンポン球を湯船に沈める。手を離したらピンポン球は浮き上がる。

 「深く沈めたときほど、浮き上がりの勢いはすごいだろ。予選落ちは、ピンポン球を沈めたと割り切ればいい。その代わり、予選通過で浮き上がったときには、半端ない成績を残せばいいんだから」。かつてそんな言葉を横尾要さんから聞いた覚えがある。

 先月末に行われた米ツアー「トラベラーズ選手権」。22戦連続予選通過を果たしていたコリン・モリカワ(23)=米国=が予選落ちを喫して話題を集めたのは記憶に新しい。タイガー・ウッズの25戦連続予選通過という最長記録を更新しそうな勢いがあった。すべて順調だったものの、「カップにボールが入らなかった。でも、それがゴルフ」とモリカワ。そして「いつか予選落ちするのは間違いなかった。それがいつになるかは誰にも分からない。(予選落ちした)この大会から多くのことを学ぶつもりだし、ただ前進するだけです」と言ったという。

 それからわずか2週間後の「ワークデイ・チャリティーオープン」。プレーオフでジャスティン・トーマスを下してツアー2勝目を飾った。

 俺も沈めたピンポン球みたいに勢いよく浮かび上がりたいぜ。