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最年長出場記録更新! 53歳カズ、健在示した63分 巧みなヘッドでゴールに迫る

 ルヴァン杯第2節で5日、注目の53歳が今季初出場を果たした。横浜FCのFW三浦知良がアウェイ鳥栖戦で先発し、後半途中まで攻守に奮闘。チームを公式戦6試合ぶりの勝利に導き、自らも次につながる充実の63分間となった。

 2トップの一角でキャプテンマークを巻き、J1公式戦で13年ぶりの躍動だ。53歳5カ月10日での先発出場は、ルヴァン杯最年長出場記録を11歳も更新。ただ、公式戦先発は昨年8月14日(天皇杯3回戦の横浜戦)以来とあって、開始早々はコンビネーションが合わない場面も見られた。

 「練習試合でも合わせたことのないメンバー、ぶっつけ本番でした」。それでも4連敗中のチームの起爆剤として、「いい方向に向くようにしたい。自分にはその責任がある」という言葉通り、前半30分に見せ場をつくった。

 味方が右奥に攻め込むのに合わせ、スッとゴール前へ進入。相手センターバック2人の間に巧みに入ってスペースをつくり、右クロスに前に倒れながら体をひねって頭で合わせる難度の高いシュートを放った。得点には至らず、「もうひとつ、タイミングが良ければゴールになっていたかな」と悔しがった。

 両軍スコアレスの後半18分にベンチに退いたが、レジェンドが生み出した勢いのまま、ロスタイムに決勝ゴールが生まれる。殊勲弾のMF瀬沼は真っ先にカズのもとに駆け寄り、歓喜の肘タッチ。「カズさんはいつでもポジティブ。下を向くことがないんです。いつかチャンスがくるから、必ず生かせと言ってくれる。ほんとうにすごい教科書です」と感謝した。

 チームは公式戦6試合ぶりの白星。カズより年下の下平隆宏監督(48)も「本当に活躍してくれた」と合格点を与えた。ゴールやアシストはできなくても、53歳が60分以上もピッチに立ち続ける姿が、チームメートを大いに鼓舞した。

 1月に左臀部痛を発症して出遅れたものの、このルヴァン杯に合わせて調整してきた。サッカーの戦術はハードワーク全盛の時代だが、試合後の会見でカズは「賢く戦うことを自分たちはしないといけない」とニヤリ。この試合で実践することで、“次もいける”という手応えを得た。

 司会者の「最後の質問をお願いします」という言葉にも、「自分は大丈夫ですよ。いくらでも話します。あっ、でもチームバスの時間がありますから」と上機嫌。現役プレーヤーとしての自信が、体中からほとばしっていた。

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