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陸上、コロナ自粛でも記録向上のナゾ 練習抑制、基礎練習… 為末氏が環境変化を考察 (1/3ページ)

 新型コロナウイルスが感染拡大する中、恐る恐るではあるが陸上競技の試合が再開された。長い間トレーニングが中断されていただけに、選手たちの体調面が心配されていたが、意外なことに中高生を中心に続々と新記録が出ている。一体なぜ、このようなことが起きているのか。

 もちろん、今年の状況は例年とは異なる。2020年東京五輪に向けて、選手たちはかなり調整をしてきていた。夏に地元日本で行われるはずだったから、多くの選手が意気込んで冬のトレーニングを積んでいて、その影響で現在も調子が良い可能性はある。

 ただ、それだけでは説明が難しい。東京五輪とは直接、関係ない中高生の好記録も出ているからだ。自粛期間中に起きた何かが、選手の記録を押し上げているのではないだろうか。

 ■練習抑制

 いくつかの要因が考えられる。第一に練習が抑制されたことだ。そもそも、これまで日本の部活動は練習過多だった。他国と比較して、先進国の倍の時間をかけている競技すらある。

 一定期間、競技から離れることのメリットはよく知られている。体がフレッシュになり、良い状態でトレーニングができるようになる。けがのリスクも減る。また、競技と距離を置くことで、競技をよりシンプルに捉えられるようになる。継続してきたことに目が行き、前例を踏襲しがちになる中、新鮮な見方に戻してくれる効果がある。

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