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【福島良一 メジャーの旅】忘れられない100年前の死亡事故 ゲームの主役は投手から打者へ (1/2ページ)

 大リーグの長い歴史にはさまざまな事件があった。その中で最も忌まわしい事件といえば、今からちょうど100年前の出来事。おそらく、メジャーが存在する限り、決して忘れることのできない試合だろう。

 1900年代初め、大リーグは偉大な投手たちに支配されていた。歴代1位の通算511勝を誇るサイ・ヤング、それに次ぐ417勝の「ビッグトレイン」ことウォルター・ジョンソン、373勝のクリスティ・マシューソンといった面々だ。

 彼らには後世の投手がまねできない利点があった。まだ不正投球の規制が緩く、新しいボールを手にすると、スパイクの歯でわざと傷付けるなど汚すことができた。そのため、茶色くなったボールは不規則に変化し、バッターにとって見るのが難しくなった。

 1920年8月16日、ニューヨークでのヤンキース対インディアンス戦。無愛想な性格とヘッドハンターで悪名高い先発カール・メイズに対し、5回表、2番打者レイ・チャップマンが打席に立った。そのとき、事件は起こるべくして起こった。

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