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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】川崎の大卒ルーキー、旗手怜央 シュートがうまい選手はここが違う

 明治安田生命サッカーJ1で首位独走中の川崎で、頼もしいルーキーが躍動しています。26日の神戸戦で、MF旗手怜央(22)が待望のリーグ戦初得点を決めました。

 ゴールが生まれたのは劣勢の場面でした。1-2で迎えた後半30分、左から入れたクロスのこぼれ球にMF三笘が反応して、すぐ浮き球のパス。旗手はペナルティーエリア内で落ち着いて胸トラップした後、落ちてきたボールに合わせ左足を一閃。豪快なボレーをゴール右に突き刺しました。

 まず見逃せないポイントが、三笘からのパスが「浮き球!」と2人で同じイメージを共有できていたこと。彼らは今季ともに川崎へ大卒ルーキーとして入団した注目株です。前回の当欄で三笘は縦ではなく横に巧みなドリブルができる選手だと紹介しましたが、旗手の場合はズバリ、大学時代から抜群にシュートがうまい選手でした。

 初ゴールのボレーシュートも簡単に決めたように見えますけど、難易度は高めです。ボレーを決めるポイントはただひとつ、上からボールをたたき確実にミートすること。シュートのうまい下手は当たり前ですが、決めるか決められないかに尽きます。では、どうすれば決められるか。それは〔1〕技術があるか〔2〕集中できているか〔3〕シチュエーションを見極められるか-です。

 旗手の父浩司さんは高校野球の強豪だった大阪PL学園高出身。それも桑田、清原の「KKコンビ」を擁した甲子園春夏優勝のメンバーで、「9番・遊撃」のレギュラーだったそうです。旗手の新人離れした集中力は、紛れもなく父親譲りですね。そう実感した、実に素晴らしいボレーシュートでした。(元J1横浜監督・水沼貴史)

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