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安倍首相「辞任」で… 東京五輪「推進役」失って増す不透明感 

 東京五輪・パラリンピックの招致や開催準備の要所で、安倍晋三首相(65)は重要な役割を果たしてきた。28日の辞任会見では「ロードマップの手順に沿ってやっていくのは開催国の責任。次のリーダーもそう考えているはず」と話した。

 突然の辞任は東京都、五輪開催準備に当たる大会組織委員会にとっても寝耳に水。辞任ニュースが入ったとき、小池百合子都知事(68)は定例会見の真っ最中だった。「残念。今後も国との連携をしっかり取るのは変わらない」と驚きの表情で話した。

 安倍首相は2016年のリオデジャネイロ五輪で、閉会式に人気ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のキャラクター、マリオにふんしてサプライズ登場。スポーツの政治利用との批判もあったが、世界に向けて東京の宣伝に努めた。オリンピアンの橋本聖子五輪相(55)も安倍政権でなければなかった人事かもしれない。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、予定通りの開催が危ぶまれていた今年3月24日には、IOCバッハ会長と電話で「中止にはしないでほしい」と1年延期を直談判。来年9月までの任期中の開催にこだわった。しかし、中止論がくすぶり、9月4日に大会開催に向けたコロナ対策会議の初会合を控える中、突然の辞任表明。開催準備は最大の「推進役」を失って不透明感を増した。次期首相がどんな方針を打ち出すかが焦点となる。