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【田所龍一 虎番疾風録 Vol.67】ブレイザー監督と報道陣“対立”のきっかけ 岡田彰布の起用めぐり「お前たちが監督をしてみろ」 (2/2ページ)

 「ヒルトンにとってもブレイザーにとっても“待望の一発”やな。けど、こうなってくると、ますます岡田の使いどころがなくなってくる。大物ルーキーやのに、せっかくの素質も殺されてしまう」と、OBの後藤次男。昭和43(1968)年のドラフト1位で獲得した田淵幸一(法大)を、キャンプで一から鍛え上げ、我慢強く使い続けた当時の監督だからいえる言葉だった。

 ブレイザー監督は笑っていた。「岡田を先発から外したのは他意はない。他の選手も見たいのでヒルトンを使った。彼は肩ができれば一塁と二塁の両方をやらせる。岡田? できるだけ使っていくが、まずは戦えるチーム作りだ」。まるで今の岡田はいらない-と言っているように虎番たちには聞こえた。ある記者が尋ねた。

 --掛布雅之も1年目から使われて順調に成長してきた。岡田はどうなのか?

 すると、不愉快そうな顔したブレイザー監督は、無言で自分のユニホームを脱ぐような格好をしてみせた。

 《それだけ言うのなら、お前たちがユニホームを着て監督をしてみろ》

 それは、これから始まる監督と報道陣との“対立”のきっかけとなった。

 ■田所龍一(たどころ・りゅういち) 1956年生まれ。大阪芸大卒。サンケイスポーツに入社し、虎番として85年の阪神日本一などを取材。産経新聞(大阪)運動部長、京都総局長、中部総局長などを経て運動部編集委員。「虎番疾風録」のほか、阪急ブレーブスの創立からつづる「勇者の物語」も産経新聞(大阪発行版)に執筆中。

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