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白鵬と鶴竜「注意」は適正か 横審に疑問の声 稀勢の里は8場所連続休場でも「激励」止まり

 大相撲の横綱審議委員会が23日、両国国技館で開かれ、ともに2場所連続全休を含む3場所連続休場中の両横綱、白鵬(35)=宮城野=と鶴竜(35)=陸奥=への「注意」を決議した。

 横審は不振の横綱に「激励」「注意」「引退勧告」を行えるが、2番目に重い「注意」は初。しかも異例の2横綱同時決議となり、矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「第一人者の自覚を持ち、行動によって示してほしい。来場所(1月の初場所)に覚悟を決めて備えてもらいたい」と要望した。

 両横綱とも、今年の5場所で皆勤は3月の1度だけ。近年は休場を繰り返して場所後の横審でヤリ玉に挙がるが、ファンの間では「横審が稀勢の里の8場所連続休場を許し、前例をつくったことがこの事態を招いた」という反発の声も強い。

 新横綱の場所を制した以降は休場が続いた稀勢の里は、2018年九州場所後に「激励」され、翌初場所中に引退した。両横綱への決議はそれ以上の厳しいものとなったが、優勝44度で13年も横綱を務める白鵬や、在位6年半で優勝6度の鶴竜を同列に扱うことにも疑問がある。

 矢野委員長は「3分の1は全休、半分が休場。日数も50%前後。横綱の責任を果たしたとは言えない。2人いっぺんに休む状況を、十分認識しているのかという気がする」と休場数を問題視。

 稀勢の里との扱いの違いを「毎場所土俵に上がって、いい結果は出なかったけど、やっている姿は見ることができた。そういう意味では同じように比較はできない」としたが、これでは好き嫌いで決めていると思われても仕方ない。

 公平さを欠く裁定で、横審に対するファンの反発がさらに強まるのは必至とみられるが、両横綱が引退の徳俵まで追い込まれたのは間違いない。(塚沢健太郎)

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