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【編集局から】打者表彰の「ON賞」創設を 「記録の王」と「記憶の長嶋」にちなんだ選考基準を満たしたのは?

 プロ野球で最も活躍した先発完投型投手に贈られる「沢村賞」。選考委員会は今季14勝2敗の巨人・菅野ではなく、11勝6敗の中日・大野雄に軍配を上げました。

 高く評価したのは、菅野の3完投3完封を大きく上回る10完投6完封の価値。投手の分業制が進み、完投重視の選考基準を見直すべきとの意見もあります。しかし、伝説の名投手の功績をたたえる賞で、古き良きエース像を今に伝える尊さも、個人的には感じます。

 あわせて創設を提唱したいのが、沢村賞と対をなす打者表彰です。日本プロ野球史を俯瞰すれば、その名にふさわしいのはやはり「ON賞」でしょう。

 「記録の王」と「記憶の長嶋」にちなんだ選考基準も、以下に勝手に提案してみます。打率や打点よりも得点への貢献度を正確に示す指標「OPS」(出塁率+長打率)で、歴代1位は王さんの1.08。唯一の「1」超えに敬意を表し、年間OPSが1以上を条件とします。また、ミスターがファンを熱狂させた勝負強さを語り継ぐため、完投と同様に現代的な選手評価で軽視されがちな「得点圏打率」も、背番号にちなみ.333を求めます。

 今季両基準を満たしたのは、ソフトバンク・柳田(OPS1.07、得点圏打率.369)とヤクルト・村上(同1.01、.352)。納得の2人ではないでしょうか。(運動部・笹森倫)

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