記事詳細

【小林至教授のよくわかる「パ高セ低」】“秘伝”授けるコーチはいらない 必要なのは情報整理力とコミュニケーション力、セで理解しているのは巨人・広島・DeNAだけ (2/3ページ)

 そんな当たり前のことを理解している球団は、セ・リーグでは巨人と広島、高田繁さんがGM就任以降のDeNAまで。残り3球団はどこも現場の指導者任せだ。球団幹部、本社やグループ企業、メディア(OB評論家も含む)の人間関係と貸し借りで人事が動いており、組織やチームをつくるビジョンが全くうかがえない。パ・リーグでも、カリスマオーナーのご託宣と忖度でガラガラポンが繰り返される2球団は低迷しているが、勝つための投資意欲がある分、まだましだろう。

 私がソフトバンクの編成育成を担当した際、もうひとつ現場の指導者に徹底してもらったのは、勝敗を度外視することだった。ファームの目的は選手の育成であり、勝ちにはこだわらないという球団方針を分かっていても、やはり監督は勝ちたがる。先発投手が早い回で崩れると、試合を壊さないよう中継ぎを投入して火消しを図るものだ。しかし、定めたプラン通りのイニング、投球数をあくまで優先させた。

 こうした方針に反発したり、「われわれ現場は雇われの身だから、球団が言うことに従うしかない」と斜に構えたりする指導者では困る。一方で「雇っている側の言うことを聞くのは当然」などと勘違いしたフロントも困りものだ。現場とフロントは、一体とならなければいけない。

関連ニュース