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【神谷光男 スポーツ随想】選手守れても観客の感染対策は…いくらあっても足りない東京五輪の追加経費 (1/2ページ)

 しわ寄せを受けるのは結局は国民であり、都民だ。来夏に延期された東京五輪の追加経費は総額2940億円となることが、4日に開かれた大会組織委員会の森喜朗会長、東京都の小池百合子知事、橋本聖子五輪相の会談で確認された。

 都が1200億円、国が710億円、組織委が確保済みの予備費270億円を含め1030億円を、それぞれ負担するという。問題は960億円と見込まれるコロナ対策費で、国が560億円、都が400億円を負担する。

 具体的には選手村の発熱外来や保健所分室の設置費用、関係者の検査費用、さらにアルコール消毒やアクリル板など基礎予防費も含まれる。それでコロナを封じ込められるなら仕方ないにしても、検査する関係者をどこまでの範囲とするのか。クラスターが発生し重症者が出たら、どう対応するのか。

 選手村では安全・安心な環境の下で競技に臨めるよう、PCRと抗原検査を基本に定期検査を原則4、5日の間隔で実施するという。選手にしてみれば、競技のために五輪に来るというより検査のために来る感じで、1万人がそんな頻繁に検査したら相当な額になる。

 競技が終わった選手たちは全国各地のホストタウンの事後交流を除き、早期帰国をルール化するという。各国選手と交流し友好の輪を広げるのが五輪の目的のひとつだが、「ハイ、きみは出番終了。さっさと帰んなさい」では、切なすぎるではないか。

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