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【小林至教授のよくわかる「パ高セ低」】セがパに勝つ最善策は「パクリ」 外資参入規制も競争力を損ねるだけ…“賞味期限切れ”の球団は名誉ある撤退を (1/3ページ)

 これまで9回の集中講義で述べてきた通り「パ高セ低」の原因とは、とどのつまりはヒトなのである。どれだけ素晴らしい画を描けたとしても、形だけ3軍制を真似ても、そこに配置する人材を誤れば「仏作って魂入れず」なのである。

 どの球団にも必ず人材はいる。しかし、功労者だからとか、選手時代の実績があるからとか、呑み会に重宝だとか、スター選手とのパイプがあるとか、さまざまな政治的判断に左右されて正しい人事が行われていない。

 とりわけセ・リーグではその傾向が強い。球団首脳の多くも野球ファンだ。光り輝くオーラを放つ元スター選手と知己を得るのはたまらない喜びだし、指導者のポストを用意すればそんなスターに感謝してもらえる。ちょっとしたタニマチ気分だ。彼らの後ろについているメディアや、現役時代からのファンにも賞賛される。嬉しさは百倍である。「冗談じゃない! うちではそういうことはない」と反論できる球団は、恐らくセ・リーグにはないだろう。

 たとえ優秀な人材に恵まれたとしても、人任せの組織では常勝軍団は築けない。実際に野球をやる選手たち、彼らに接する監督、コーチら現場スタッフ、それらの人事を担うフロント。いずれの顔ぶれも時とともに移り変わっていく。ヒトが変わればやり方が変わる属人的な組織ではなく、仕組みを構築する属性的な組織でなければ、継続的な発展は望めない。それは企業でもプロ野球でも共通の真理だ。

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