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【田所龍一 虎番疾風録 Vol.78】“伝統の一戦”で主砲・掛布の予期せぬ負傷 「全治1週間」先輩たちの後ろで少しホッとした (1/2ページ)

 ルーキー岡田彰布の起用問題で、報道陣とドン・ブレイザー監督との“意見の相違”は決定的となった。岡田が「代打」で起用されるのはいつも負け試合。リードしている展開では、まったく使おうとしない。

 「戦力としてブレイザーの計算には入ってないんやろ」と平本先輩が指摘したとおりの扱いである。しかも、試合後の会見で起用について質問すると、露骨にイヤな顔つきになった。

 4月18日、後楽園球場で巨人1回戦が行われた。昭和55(1980)年シーズン初めての“伝統の一戦”である。巨人の先発は新浦壽夫。阪神は小林繁。試合はまさかの展開に…。

 エース小林がわずか44球でKOされたのである。二回には先頭の王に初球を右翼へたたき込まれた。昨シーズン、王との対戦は20打数3安打1打点、4奪三振。間違っても初球からフルスイングされるような投球はしなかった。「タイミングを外すことすらできなかった…」と小林は肩を落として降板。開幕前から心配されていた「右ひじ痛」の後遺症が大きく影響していた。

 暗く沈んだ阪神ベンチ。1-10と一方的な展開となった六回、四球で出塁した掛布雅之が続くラインバックの中前安打で二塁ベースを回った。その直後だ。「ダメです」と苦痛の表情で、左足を引きずりながらベンチへ戻ってきた。掛布はそのまま座り込んだ。

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