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【神谷光男 スポーツ随想】東京五輪やるか、やめるか…83歳・森会長の葛藤「あとは神様にお祈りする」 (2/2ページ)

 組織委員会の森喜朗会長がオンラインで行った職員への年頭あいさつ。「家内が見るスマホには私の悪口ばかり。『森は何を考えているのか。バカじゃないか』と。菅さん以上。森内閣でもこんなにひどくはなかった」と自虐ネタで笑わせ、その後の講演会では「実は内心、もしかしたらという気持ちが…」と漏らしたという。

 昨年末が国内スポンサーの契約更改で、コロナ禍で収益が落ちるなか全68社が延長に同意。追加経費総額2940億円のうち、約220億円を負担してくれるという。あとはコロナの収束頼み。「私が考えこんだり迷いが出てきたりしたら全てに影響してくる。淡々と予定通り進めていく」とは、スポンサーに頭を下げて回ったトップとしては至極ごもっともだ。

 13日放送のNHKの最新世論調査では、東京五輪は「開催すべき」が16%で先月から11ポイントも減った。「中止すべき」38%「さらに延期」39%を合わせると約8割が否定的だが、森会長は「再延期は絶対不可能」と断言した。東京都や関係各省庁からの職員の出向を、これ以上延ばすことができないからだそうだ。

 やるか、やめるかの二者択一。ああ見えて森氏の葛藤は相当なものだったようだ。御年83。「あとは毎日毎日、神様にお祈りする。それしかない」。批判はさておき何とも身につまされる。(作家・神谷光男)

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