【田所龍一 虎番疾風録 Vol.79】岡田を起用しないブレイザー監督に批判殺到 報道陣と“けんか腰”のやりとりも (1/2ページ)
主砲・掛布雅之の故障欠場は「岡田(彰布)問題」に大きな影響を与えた。
4月19日の巨人2回戦、後楽園球場のスタンドには「掛布に代わって岡田が先発で三塁を守るかもしれない」と期待した早稲田猛虎会や多くのファンが詰めかけた。だが、三塁に起用されたのは佐野仙好。「なぜ、岡田を使わないのか」と迫る報道陣にドン・ブレイザー監督は「考えられるベストオーダーを組んだ」とうそぶいた。不満がつのる。そして20日の3回戦でファンの怒りに火がついた。
この日も三塁には佐野。試合は打てないだけでなく守備のまずさも目立った。二回1死二塁でホワイトの一ゴロをデーブ・ヒルトンがはじく。カバーに入った榊原良行の本塁送球も大きく外れ、あっさりと2点目を献上。すると、スタンドからヒルトンへのブーイングに交じって「ブレイザー辞めろ!」コールが湧き起こったのだ。
「ヒルトンの守備が悪すぎる? わたしはそうは思わない。例えヘタだとしても、彼は打ってくれる可能性の高い選手だ」
--打率2割2分台で“打てる打者”といえるのか
「なら、だれを使えというのかね」
試合後の監督会見は“けんか腰”の物言いとなった。
この日を機に各スポーツ紙のブレイザー批判は激しさを増した。サンケイスポーツ評論家の牧野茂も監督のやり方を「岡田を使わないということは、日本のファンの期待を無視している-と取られても仕方ないだろう」と厳しく批判した。