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【清水満 SPORTS BAR】虎の大物新人・佐藤輝を萎縮させないで 久々の大器登場も…必ず出現する“多くのコーチたち”

 プロ野球キャンプも2週間が過ぎた。コロナ禍のため今年は現地取材を断念したが、CS放送で各球団の“生情報”はチェックしています。

 そんな中、楽しみな“新鮮力”がいた。阪神のドラフト1位、佐藤輝明内野手(21)=近大=である。9日の日本ハムとの練習試合を見た。本塁打を含む3安打3打点…。ソフトバンク・柳田悠岐ばりの豪快なフルスイングで、プロの速球に負けないパワーを見せてくれた。さらに変化球にも対応する巧さもあった。久々の大器登場である。

 だが、心配も頭をよぎる。大物新人が入団すると、必ずといっていいほど出現するのが“多くのコーチたち”である。現場の担当コーチに、OBたちも加わって「ああせい」「こうせい」と口を挟む光景があった。委縮した新人がその後、伸び悩んだケースも少なからずあったが…。

 佐藤に関して14日、TBS系「サンデーモーニング」にリモート出演した張本勲氏がこう話していた。「力を発揮すると思いますけども、今の打ち方ではちょっと難しいよ。体重が後ろに乗り過ぎているし、前に体重、打った後よ、体重が乗らなきゃならないのに、ちょっと体重が後ろに乗りすぎてるから。ちょっと訂正しないと1軍のいいピッチャーにはやられますよ」。3000本打者の的を射たアドバイスでしょうが、いまは長所を生かして伸び伸びさせた方がいいのでは…。

 そういえば、新人・柳田が登場した春季キャンプ、王貞治球団会長がこう話していた。「これだけのスイングをする選手はいない。それが最大の長所…。だからコーチに言ったんだ。『絶対にフォームをいじるな』って。こういう選手は大きく育てなきゃいけない」。“原石”はその後、フルスイングのまま見事に開花した。

 佐藤にも、そんな環境が欲しい気がした。 (産経新聞特別記者・清水満)

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