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【実況・小野塚康之 時代を越える名調子】21世紀枠の具志川商 堂々の甲子園デビュー 2001年ベスト4“宜野座旋風”の再現も (1/2ページ)

 八戸西との21世紀枠による甲子園初出場同士の対戦で、具志川商業の野球は見事だった。結果は8対3と差が開いたが、具志川商業が2回表から3回表にかけて完璧な流れを作ったからだ。まるで甲子園の常連校のようなゲーム運びだった。

 まず、両者無得点で2回の表2死二塁のピンチを迎える。八戸西の打線は積極的で、7番の村上歩夢がセンター前にヒットを放つ。この打球を処理したセンターの大城勢武太が、コントロールの良いバックホームで走者を刺し失点を防いだ。喜舎場正太監督が最大の勝因に挙げたこのプレーが流れを呼び、持ち前の力を発揮する。

 2回の裏、相手の189センチの右腕エース福島蓮に対し、「高目を見極め、振り負けずに、束になって」と全員で取り組んだ“ひと冬10万本スイング”が実を結ぶ。6番比嘉力太が1死からヒットで出塁すると、看板の機動力を駆使する。7番知名椋平とのヒットエンドランで一、三塁。さらに相手の隙を突いて積極的に盗塁を決め1死二、三塁。この先制のチャンスに8番、左打ちで小柄な162センチの上原守凛。「相手は下位打線だから力で押してくる。負けないように振り切った」という打球がセンター前2点タイムリーとなった。

 この日、7番以降の下位打線は全11安打のうち8本を放ち、6度ホームを踏んだ。上位が苦しむ中で下位が機能するというのは、チーム力の高さを示すものだと思う。