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【実況・小野塚康之 時代を越える名調子】やっと出た!!ホームランは甲子園の華 東海大菅生2人のメモリアルアーチ (1/2ページ)

 連日取材する中で今年は何か違和感があった。それが東海大菅生によって解消された。2回裏の攻撃、先頭鈴木悠平がフルスイング! 青空に白球が舞い上がった。浜からの風にも乗って打球はレフトの黄色いポールの遥か上空、内か外か? 微妙だ! 鈴木悠平も一塁へ走り出す速度を緩めつつ打球の方向を注視する。三塁審判が白いラインをまたぎながら確認し右手をくるくる回した。

 ついに出た! 大会第5日、都合13試合目の今大会1号ホームランだ。春の明るい日差しをいっぱいに浴びて鈴木悠平の白い歯が輝いた。私もこの瞬間を待ち望んでいた一人だ。思わず立ち上がって小さな拍手を送る。心がスッと軽くなったというか、野球の醍醐味を思い切り楽しませてもらった。

 しかも、打った鈴木悠平は去年の秋はベンチ入りすらできず、冬の間、下半身を鍛えバットを振り続け、パワーをアップさせて今日の「6番・ライト」スタメンを勝ち取った背番号17番だ。172センチと小柄だが、右打席で下半身をほんの少しひねるように軸足に乗せ、鞭のしなりのようにバットのヘッドを利かせるスイングで「振れるバッター」だ。

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