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【実況・小野塚康之 時代を越える名調子】銀傘響く強打に期待! ドカンと一発いってみようぜ!! (1/2ページ)

 今大会の話題のひとつは打撃力だ。本塁打数が示す通り、例年に比べると迫力に欠ける。私が気付かされたのは甲子園名物“銀傘”の音だ。バックネットから威風堂々と突き出すこの屋根は、実況中継に欠かせない。だから何かと注目する。

 強烈なフルスイングから真後ろに上がるファウルの打球は、時に銀傘の高さを超える。しかも超高校級のスラッガーになると頂点が高く、想像より遅れて「ドカン!」という音が返って来る。

 ラジオで実況していれば、「投げました。打ちました。ファウル。バックネットの上。解説の○○さん…」なんてやっていると、解説者に呼びかけた後に「ドカン!」が遅れて、いや、忘れた頃に聞こえて来てビックリする。

 それが星稜のゴジラ松井秀喜(1990年夏、91年夏から3季連続出場)だったりすると、鉄板を突き破りそうな衝撃音なのだ。松井ほどでなくとも振り切れば結構高く上がるが、今大会はそれがほとんどない。やはり打者の“凄味”は頂点の高さや上昇の勢い、浜風を突き破る威力だ!

 まず、高さについては2007年センバツ優勝から08年選手権準優勝まで4季連続出場、常葉菊川の町田友潤二塁手の話を思い出す。最初の春の大阪桐蔭との対戦で、中田翔(現日本ハム)のセカンドフライをキャッチしたとき、今までに体験のない高さに驚愕したそうだ。上昇の勢いなら1995年センバツの福留孝介(現中日)のバックスクリーンへの超高速高弾道の一発。逆風を切り裂いたのは2017年選手権の広陵の右打者、中村奨成(現広島)のライトへの一撃だ。

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