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【ロバート・ホワイティング サクラと星条旗】あわやマー君も被害「ヘイトクライム」を冷静に考えよう 「爆弾仕掛ける」脅迫、白人優位社会の脅威 (2/4ページ)

 夏には、カリフォルニア州トーランスに住む日本人が、「日本に帰らなければ爆弾を仕掛ける」との脅迫状を送り付けられた。

 こうした事態を受けて、日本人の母とアフリカ系米国人の父を持つロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(48)は、アジア人に対するヘイトクライムを憂慮する手紙を球団に送り、球団もヘイトクライムに抗議する声明を発表。サンフランシスコ・ジャイアンツもこれに続いた。

 楽天に戻った田中将大投手が昨年春、キャンプ地フロリダで起きたアジア系住民に対する憎悪の高まりから家族とともに帰国したことを覚えている方も少なくないだろう。

 米国内の日本人やアジア人に対する憎悪の歴史は長い。太平洋戦争中の43年には12万人の日本人が強制収容所に送られた。

 1970年代から1980年代にかけてGM、フォード、クライスラーのビッグ3がトヨタ、日産の攻勢に壊滅的な打撃を受け、米デトロイトなど自動車産業の拠点では、日本車がハンマーでたたき潰された。1982年には中国系米国人技術者が日本人と間違われ、3人の白人に撲殺される事件も起きた。

 コロンビア映画、ロックフェラーセンター、ぺブルビーチなどが相次いで日本企業に買収されると、反日感情はさらに悪化。1993年の映画「ライジング・サン」は、そんな貿易摩擦を背景にしたサスペンスで、日本を徹底的に悪漢として描いた。「ジャパンバッシング」がピークに達した。