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【実況・小野塚康之 時代を超える名調子】気付けば今の高校野球が見えて来る!(前編) センバツ93回大会を振り返る 「先を読む守備力」が輝いた大会だった (1/4ページ)

 【BIG4】

 超高校級の投手たち、大阪桐蔭の松浦慶斗と関戸康介、中京大中京の畔柳亨丞、市立和歌山の小園健太、今大会のBIG4にさまざまなことを考えさせられた。

 松浦、関戸は初戦、大会屈指の攻撃力を持つ智弁学園に対しそれぞれの立ち上がりにそろって実力を発揮できず散った。

 一番勝ち進んだのは畔柳、4試合2完封1自責点と数字が示す結果は素晴らしいが、最後の準決勝はリリーフに回るほど肘は疲労していた。これぞ力投型でピンチは剛速球の真っ向勝負、見る者の心を惹(ひ)きつけたが肉体は限界に達したようだ。2年分の思いを込めたセンバツでアドレナリンが過剰に出たか。1週間500球の制限を初めて甲子園で取り入れた大会で範囲内の410球だったが心配な状況に陥った。畔柳の回復を見守ると共に今後の対策の参考にすべきことがあるのではないかと感じた。

 4人の中で最もいいパフォーマンスを見せたのは小園だ。1回戦は徹底研究で挑んできた県岐阜商業を寄せ付けなかった。変化球の質の高さと投球術は特筆すべきだった。2回戦は救援で明豊に外角いっぱいのスライダーを打たれサヨナラで敗れた。うまく打たれたのであり小園のミスとはいえない。

 この試合では先発した米田天翼が好投し自信を付け、小園は最後まで実力通り投げた。さらにステップアップできる課題も見つけた。結果は個人としては不満だろうが、チームとしては米田は大きな収穫となり、小園をより良い安全な環境で登板させられる。地元で待ち受ける智辯和歌山を破り大旗を狙う最終章の夏に向け貴重な春を過ごせたと思う。

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