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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】鳥栖の17歳DF中野伸哉 “サッカーIQ”の高さに脱帽

 明治安田生命J1リーグで鳥栖が好調です。これまで財政難のクラブにはネガティブな話題が多かったですが、今季のサッカーはとにかく見応えがあります。

 その主役はDF中野伸哉ですね。今季開幕戦に17歳6カ月10日で先発出場し、元日本代表MF稲本潤一のJ1史上最年少記録を24年ぶりに更新しました。彼の定位置は本来3バックの左のポジションで、かなり攻撃的な位置取りをします。チームの攻撃の起点を17歳が担っている。大人のサッカーに溶け込み、平然とプレーしているんです。

 鳥栖は今月7日の第8節では王者川崎とアウェーで対戦。接戦の末に0-1で敗れましたが、決して完敗ではなかった。ベタ引きをせず果敢に攻めていました。川崎はどんな相手にも容赦なくゴールを奪いにきます。後半12分にDF田代が一発退場になり、数的不利になっても1失点に抑えたことは、負けこそしたものの次につながります。

 その中でも驚いたのは、中野の“サッカーIQ”の高さでした。主力選手の出場停止などがあり、この試合では定位置の3バックの左ではなく右に入ったのですが、完璧にこなしていました。これは17歳でなかなかできることじゃない。開幕から8試合連続で先発出場しているのも当然という、実に頼もしいプレーぶりでしたね。

 彼は13歳から年代別の代表に招集されて、今回U-24(24歳以下)東京五輪代表にも6歳年下の“飛び級”で初招集。3-0と完勝した先月29日のアルゼンチン戦にも出場しています。10代のJリーガーはこれまでもたくさん出てきましたが、中野のようなサッカーIQの高いDFは見たことがない。これからが楽しみすぎる選手です。(元J1横浜監督・水沼貴史)

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