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【福島良一 メジャーの旅】まるで“親戚”ド軍vsパ軍の決戦注目 元ド軍会長グループの球団買収で腹心が続々移籍

 今季最大の注目カード、ドジャースとパドレスが初対戦。ド軍のジャスティン・ターナー三塁手が「今年は19試合のワールドシリーズがある」と語っていたように、事実上の頂上決戦といっても過言ではない。

 ナ・リーグ西地区で新たなライバル同士の対決。しかし、1890年ニューヨークのブルックリンで創立し、昨年7度目の世界一に輝いた名門ド軍に対し、1969年創設の新興パ軍は世界一の経験なし。全く好対照な両球団と言えよう。

 ただし、ロサンゼルスにサンディエゴと両本拠地が近いこともあり、昔からパ軍にはド軍出身者が多い。古くは51-68年までド軍のGMを務めたバジー・バベージだ。在任中に8度のリーグ優勝、うち4度の世界一と大繁栄をもたらした。

 その偉大なるバベージがパ軍の初代社長となり、ド軍のプレストン・ゴメス三塁コーチを監督に任命。72年半ばには同じくド軍OBのドン・ジマー・コーチ(元東映)を昇格。だが、拡張球団ゆえの戦力不足に泣かされ、万年最下位に沈んだ。

 その長い低迷期を経て、84年初のリーグ優勝。その立役者となったのが元ド軍の人気スター、スティーブ・ガービー一塁手。プレーオフで劇的なサヨナラ本塁打を放ち、僅か5年の在籍で背番号6が永久欠番になるほど大きな功績を残した。

 2012年に元ド軍ピーター・オマリー会長のグループが球団を買収。それによって、日米野球の懸け橋だった故アイク生原会長補佐の娘婿で、アジア担当を務めていたエーシー興梠氏もフロント入り。ド軍の腹心が続々と移籍してきた。

 オマリー一族らのつてで16年には日本人大リーガーのパイオニア、元ド軍の野茂英雄氏がアドバイザーに就任。今春キャンプではダルビッシュ有投手を指導する姿も見られた。思えば、そのダルビッシュも一時期はド軍に在籍していた。

 昨年11月には先代ウォルター・オマリー会長の孫であるピーター・サイドラー氏が最高責任者に就任。このように、ド軍とはまるで親戚関係のようなパ軍がシーズン19試合の直接対決を制すだろうか?(大リーグ評論家・福島良一)

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