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【神谷光男 スポーツ随想】政治に翻弄、東京五輪が“一大感染イベント”となったら…USOPC会長「私たちは現実的になる必要がある」 (1/2ページ)

 「東京五輪は中止もあり得る」。自民党・二階幹事長の突然の発言は海外にも波紋が及んだが、永田町では選挙をにらんだアドバルーンとの見方が強いという。

 折からバイデン大統領と対面で会談した菅首相は「世界の団結の象徴」として開催する決意を伝えた。「大統領から、この決意に対する支持を改めて表明していただいた」と満足げだった。

 開会式まであと100日を切った東京五輪だが、これほどまで政治家の手のひらで、いいように転がされている五輪などないだろう。

 かと思えば、国際オリンピック委員会(IOC)副会長で、東京五輪の準備状況を確認する調整委員会の委員長のコーツ氏はこう言っている。「大会は確実に開催される。市民やアスリートら全ての参加者の安全が確保できるよう、あらゆる対策を講じている」。

 何を根拠に、と首をひねる。東京都医師会の尾崎治夫会長は「これ以上感染が広がれば、たとえ無観客であっても開催は難しい」と会見で語った。開催都市の医師トップでさえ危ぶんでいるのに、外国にいるコーツ氏に何がわかるのか。

 本当にやるのかやらないのか。外国のメディアからは「最悪のタイミングであり、日本と世界にとっては一大感染イベント」(米ニューヨーク・タイムズ)との否定的な報道も出始めている。

 米国オリンピック・パラリンピック(USOPC)のスザンヌ・ライオンズ会長は、会見で東京五輪への期待感を示す一方で「私たちは現実的になる必要がある」と様子見の姿勢を見せた。