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【あの名場面の裏側】G戦士編 藤田監督が育てた“平成の大エース”斎藤雅樹 きっかけは「ちょっと腕を下げて横から投げてごらん」の一言 (2/3ページ)

 気が弱いといわれた斎藤に「君は気が弱いのではなく気が優しいんだ。気にせず投げろ」といい、「投げるのが怖いです」という斎藤に「ピッチャーはいろいろ考え、怖くなるぐらいの慎重さがあった方がいい」。風評など気にする必要はないと諭した。

 言葉だけでなく強気に攻めのピッチングができるよう内角攻めのリードで定評があった中日の中尾孝義捕手をトレードで獲得。ちなみにその時の中日・星野仙一監督は見返りとして斎藤を要求したそうだが、斎藤再生のための中尾獲得だったためこれは拒否し、西本聖を中日に送ったといういきさつもある。

 この藤田監督の狙いは見事的中する。翌89年、中尾の強気なリードに導かれ、内角を速球でえぐり、外へのカーブ、左打者にはシンカーを落とし、斎藤は勝ちまくった。

 そして球史に残る11試合完投勝利の日本記録を打ち立てるのだ。これも藤田監督の我慢がスタートだった。

 5月10日の横浜大洋戦。前の広島戦で初回に3失点で降板、中2日での先発だった。試合は中盤まで巨人が5-1とリードしていたが、8回裏に1点差に迫られさらに逆転のピンチを迎えた。

 が、藤田監督は動かずじっと我慢してその粘りにかけた。結局、斎藤はこのピンチを脱し、9回裏も無失点で投げ抜いた。

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