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【あの名場面の裏側】G戦士編 藤田監督が育てた“平成の大エース”斎藤雅樹 きっかけは「ちょっと腕を下げて横から投げてごらん」の一言 (3/3ページ)

 監督の我慢の続投決断が11試合連続完投勝利のスタートとなったのである。

 その後、3連続完封を含め完投勝利を重ね7月15日のヤクルト戦に6-0で勝利し、11試合連続完投勝利の記録をうちたてたのだ。この年20勝(7敗)をあげたが、くしくもトレードで中日に移籍した西本も20勝(6敗)して最多勝を分けあった。

 自信をつけた斎藤は翌90年も20勝5敗の好成績。「斎藤が投げるときはまず負ける気がしなかった。投球のテンポもいいから打撃にもいい影響となる」とバックで守っていた篠塚和典は言った。

 2年連続20勝はこの時以来誰もなしとげていない。

 その後、2期目の長嶋茂雄監督時代になっても94~96年の3年連続開幕戦完封勝利はじめ、あの中日との10・8決戦でも早々に崩れた槇原寛己のあとをリリーフして好投、優勝を決める大一番で勝ち投手になっている。安定感と完投能力に富んだスタミナ。沢村賞3回受賞など数々のタイトルを手にした“ミスター完投”なのである。 (スポーツジャーナリスト・柏英樹)

 ■柏 英樹 64年報知新聞社入社、記者生活をスタートさせる。東京五輪をはじめモントリオール、アテネ五輪など取材、75年から巨人担当、ON番記者を務め両氏とはいまなお親交が深い。99年独立しフリーに。青学大時代ラグビー部の主将を務めたことから昨年のW杯もフルカバー。来年2度目の東京五輪を現役記者で迎える。78歳。

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