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5戦5勝、巨人・高橋躍進の陰に菅野のあり 献身的な助言、他球団主力打者にリサーチ…「いいものを残せたら」

 エースの置き土産となるのか。巨人・高橋優貴投手(24)はここまで5戦5勝でハーラー単独トップ。昨季1勝止まりだった3年目左腕躍進の陰には、大黒柱の菅野智之投手(31)の献身的な助言がある。

 28日のヤクルト戦(神宮)に先発した高橋は7回3失点にまとめ、自身最多の5勝目に4月で早くも並んだ。昨季はケガに泣いて1勝止まり。高く評価されながらも真価を発揮しきれなかったが、潜在能力がついに花開きつつある。

 転機は開幕直前だ。オープン戦で防御率0点台も、首脳陣に「投球が弱気に見える」と喝破されて2軍降格。ジャイアンツ球場での練習中に菅野がブルペンで「スクリューは禁止」と決め球の投球を禁じ、直球を集中的に磨くように助言したという。

 実は菅野は事前に高橋に関して他球団の主力打者にリサーチしていた。「他球団の打者は(高橋には)直球が速いという印象があったと言っていた。彼にもそれを伝えました。キャンプでも投球練習を見ているとすごくスクリューに逃げているというか…。それを軸にするのはまだ早い。一番いいボールは真っすぐなんだよ、打者も打ちづらいのは真っすぐなんだと伝えました。150キロ出てましたからね、アイツ」と菅野。脱皮しきれなかった高橋に歯がゆさを感じていた。

 プロ野球選手は個人事業主。改善点と改善法は自分で探求し、コーチに助言を仰ぐのが基本だ。菅野もこれまでは「聞かれれば分かる範囲で答える」というスタンスを貫いてきた。だが、今季は積極的に動いている。

 「自分はコーチじゃないんで」と謙遜しつつも「彼らよりも経験は積ませてもらっている。いいものを残せたら」。今オフのメジャー再挑戦への決意がにじむ。

 ここまで防御率リーグトップの今村も、菅野とのキャッチボールを通じて助言を仰いでいる。日本最後のシーズンという決意と使命感が、若き投手陣を変えている。 (片岡将)

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