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松山英樹が「黄昏時」のオーガスタで勝った意味 ローアマ10年、グリーンジャケット夢に「才能は有限。努力は無限」を有言実行 (4/4ページ)

 この松山英樹の優勝を喜んだのは、なにも日本のゴルフ界、ゴルフファンだけではない。

 マスターズ委員会も喜んでいる。それは、マスターズ委員会にとっては、松山英樹は理想的な選手だったからだ。

 松山は、世界アマチュアランキングで1位となったことがある。そしてマスターズ委員会の肝いりで開催しているアジア・パシフィックアマチュア選手権(2009年創設)に優勝し、マスターズ出場の資格をつかんで、いきなりローアマに輝いた。いわばエリートのアマ選手となる。その松山がプロ転向しグリーンジャケットに袖を通すまでの夢の道のりをやってのけたからだ。

 表彰式に袖を通すグリーンジャケットは、優勝ブレザーという意味ではない。「今日から、あなたもオーガスタの名誉会員の仲間入りですよ」という意味がある。日本人として、オーガスタナショナルゴルフクラブのメンバーとなったのは、2人目である。過去に1936年ごろ石田礼助(元国鉄総裁・当時三井物産ニューヨーク支店長)が数年だけメンバーになっていたとJGAゴルフミュージアムに展示されている本人の手紙に記されている。

 松山にとってマスターズは「自分を成長させてくれる場所」だと言う。だから自分を追い込むエネルギーの源になっているのだと。これもマスターズの魔女のなせる技かもしれない。 (三田村昌鳳)

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