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J1神戸のイニエスタ、年俸大幅減で2年契約延長の裏事情 アフターコロナに向けて不可欠な存在 男気に三木谷会長も「本当に感謝」

 サッカーJ1神戸は11日、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(37)との契約を2023年まで2年間延長することを発表した。

 東京都内で神戸・三木谷浩史会長(56)とともに、記者会見したイニエスタはこの日が誕生日。前日10日に「重要な記者会見」を開くことが予告され注目を集めたが、「選手としてのキャリアはここで最後まで続けたい。クラブとは今後もいろいろな形で常に関わり続けたい」と“生涯神戸”を宣言した。

 気になるのは年俸だ。18年に結んだ3年契約では、年俸32億5000万円とみられる。この条件には自身が経営するワイナリーのワイン販売権や肖像権、楽天の広告塔としての報酬なども含まれているという。三木谷会長は会見でコロナ禍の中「神戸だけでなく、さまざまなクラブが経済的にも厳しい状況にある。経済面(年俸交渉)でかなり歩み寄りをしていただいた」と大幅減俸の上で契約を更新したことを示唆した。

 J1クラブはコロナ禍で不安定な経営が続いている。20年度決算では浦和が10年ぶりとなる6億1200万円の赤字。鹿島も9億4500万円の純損失となった。神戸の決算はまだ公表されていないが、19年度は年間の入場料収入が12億円、物販収入は5億3100万円でともに50%増。長年赤字体質に苦しんだが、イニエスタ効果で解消した実績があるだけに、アフターコロナに向けてイニエスタの契約延長は不可欠だった。

 今後の入場料収入は極めて流動的だけに、イニエスタへの減額提示もやむをえないところ。ただ10億円超ダウンだとしても約20億円となる。

 会見では「大切にしてもらえていると感じてこられた」と話したイニエスタ。大幅減俸を飲んだ男気に三木谷会長も「本当に感謝しています。どうもありがとうございます」と頭を下げた。 (編集委員・久保武司)

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