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【ロバート・ホワイティング サクラと星条旗】野茂、伊良部、松井秀のメジャー移籍の仕掛け人 日米野球史を変えたヤンキース女性幹部、ジーン・アフターマン氏の功績 (1/4ページ)

 米誌スポーツビジネス・ジャーナルがヤンキースのジーン・アフターマン氏を6ページのフルカラーで特集。「2021年のチャンピオン」と称賛した。

 彼女はGM補佐で上級副社長。MLBでは数少ない女性幹部の1人で、ヤンキース在籍は20年になる。MLBの女性幹部にはこのほか、マーリンズのキム・アングGM、レッドソックスの副社長兼GM補佐のラクエル・フェレイラ氏ら。日本ではハーバード大学でMBA(経営学修士)を取得し、2015年に横浜DeNAベイスターズのオーナーに就任した南場智子氏やMLBジャパンの代表、川上紗実氏がいる。

 アフターマン氏の物語は日本にとっても重要だ。日本のプロ野球に女性幹部が少ないというだけでなく、彼女は四半世紀前から日米野球史に非常に重要な役割を果たしてきたからだ。

 彼女はバークレー大学を卒業。一時、女優をしたあとサンフランシスコ大学で法律を学び、1990年代にメジャーの代理人、団野村氏の法律顧問となり野球カードに関するライセンス問題で処理にあたった。

 ある日、東京ドームで観戦していたアフターマン氏は野村氏にこう問いかけた。「なぜ米国でプレーする日本人選手が1人もいないのですか?」

 当時は、まだ日本のプロ野球選手がMLBでプレーすることを実質的に禁じた1967年の日米紳士協定が生きていた。 野村氏は、この制度にチャレンジでき、批判にも耐えられる選手を発見した。近鉄の野茂英雄投手だった。