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【編集局から】記者を大切にする米国のスポーツ文化 早くファンに元気な声を届けてほしい大坂なおみ

 米女子ゴルフの岡本綾子さんの取材で米国に滞在していた1987年当時、賞金女王3回のナンシー・ロペスさんから聞いたこんな昔話を思い出した。

 「(1950年のLPGA)創設時の先輩から聞いた話ですけど、当初はマスコミに見向きもされず、試合が終わると選手がその日の成績を集計し、電話で通信社に連絡し、やっと記事にしてもらったそうですよ」

 岡本さんはこの年、賞金女王に輝いた。ほかの選手たちに「日本から来た彼女をどう見ていますか」と聞いて回ったところ、皆、嫌な顔をせず答えてくれた。中でもロペスさんは私生活も含め、約1時間半も立ち話に応じてくれた。記者を大切にする米国の文化を感じた。

 女子テニスの大坂なおみ選手の取材拒否は、体調不良で本人にしかわからないつらさがあったと思う。ただ、ツアーに復帰できるようになって、状況が許せばまた会見には出てほしい。嫌な質問には「答えたくない」と言えばいいし、きつい質問に見事な受け答えができればさらに尊敬されるようになるものだ。早くテニスファンに元気な声を届けてほしい。(運動部・阿部耕三)