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【ロバート・ホワイティング サクラと星条旗】最高の選手にベンチは似合わない…大谷翔平、外野でも見せてくれ! まもなくチームは“終戦”ムード、ならば思い切った起用法提案 (3/3ページ)

 トラウトが故障で復帰まで2カ月となった今、大谷にその穴を埋めてほしいとの声もある。最終的にトラウト、ウォルシュ、大谷の外野陣が整えば鉄壁だ。

 大谷は今季、強靭になった肉体を武器にほぼ毎日プレーし、試合前の練習ではフライを捕球している。

 しかし、「野球選手には疲労とは別の問題がある」と元巨人の助っ人、ウォーレン・クロマティ氏が話してくれたことがある。「デリケートなメンタル・バランスが要求される」というのだ。

 「打席に立った時に考えなくてはならない一定のメカニクスがある。投げているときも、それとは違ったメカニクスを考える必要がある。外野から中継のカットマンに送球する時は、投手の時とは違う腕の角度を考えなくてはいけない。もしあなたが大谷なら、1つの試合で、この3つの違ったメカニクスを考えながらスムーズにこなして行く必要がある。これは決して簡単ではない。自分でも気づかないうちに正常に動かなくなることがある。それに右翼から三塁へのレーザービームは投手・大谷の腕と肩に負担をかけることになる」

 クロマティ氏は、さらに「大谷にはできない、といっているのではない。しかし、簡単ではないといいたい。私は5月11日のアストロズ戦を見た。100マイルの速球が姿を消し、決してベストのピッチングではなかったが、それでも10三振を奪い、降板後、右翼の守備についた。能力はある。ただ年間162試合は本当に長丁場だ。その間に疲れから故障したり、投手としてのメカニクスを壊さない保証はない。あとは祈るしかない」

 ヤンキースなどで251勝をあげたCCサバシアは昨年4月、大谷を「これまでの人生でみた最高の野球選手」と称賛した。当時、そう言ったのはサバシアくらいだったが、今は全員がそう口にするようになった。

 エンゼルスは最悪の投手陣と失策の多さから、間もなく今季のペナントレースを諦めざるを得なくなるだろう。その時は大谷以外、話題がなくなってしまう。だからこそ私は、今、少々過激な大谷起用法を提案してみたくなった。

 レッドソックス時代のベーブ・ルースのようにローテーションを守って先発し、それ以外の日は毎日打席に立って外野を守る究極のリアル二刀流。間違いなく見ていて楽しいはずだが、あなたの意見は?

 ■Robert Whiting 作家。米ニュージャージー州生まれ。『和をもって日本と成す』(1990年)で日本のプロ野球の助っ人外国人を描き、独特の日米文化比較論を展開した。この逆バージョンともいえる本コラム「サクラと星条旗」は2007年から好評連載中。

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