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【福島良一 メジャーの旅】ソーシア米代表監督、恩師・ラソーダ氏に続け 史上2人目のワールドシリーズ優勝とオリンピック金メダル獲得に挑む

 東京オリンピックで3大会ぶりに五輪競技に復活した野球。悲願の金メダルを目指す侍ジャパンにとって、最大の強敵となるのは米国だろう。その米国代表を率いるのが日本でもお馴染み、マイク・ソーシア監督(62)だ。

 現役時代は名門ドジャースの正捕手で1981、88年と2度の世界一。89年から2年連続オールスターに選出され、90年に日米野球で来日。投手王国を牽引し、「アイアンマイク」と呼ばれる頑丈な体で本塁上のブロックに定評があった。

 引退後は古巣ド軍でコーチ業を学び、2000年からエンゼルスを指揮。02年に現代野球の指導書「ドジャース戦法」と同様の機動力野球、いわゆる「スモールボール」で球団史上初の世界一に。以来6度の地区優勝と常勝軍団を築いた。

 18年はベーブ・ルース以来、約100年ぶりに投打の二刀流で大谷翔平を起用。「それに関わることができてとても光栄だった」と喜んだ。その年限りで退任も「次のチャンスが得られれば素晴らしい」と述べ、即引退でないことを示唆した。

 そして、今年4月に新たなチャンスが巡って来た。東京五輪を目指す米国代表チームの監督だ。その3年ぶり復帰には、同じ米ペンシルベニア州出身であり、同じイタリア系移民の子であるド軍時代の恩師、トム・ラソーダ氏の存在があった。

 76年からド軍一筋21年指揮を執り、多国籍軍団をまとめ世界一2回。95年ド軍入りの野茂英雄がデビュー当時の監督であり、「私にはドジャーブルーの血が流れている」が口癖だ。97年に殿堂入りし、監督時代の背番号2は永久欠番となった。

 00年シドニー五輪では72歳で米国代表監督を率い、マイナーリーグの選手で編成されたチームで歴史的な勝利。金メダルを獲得した。ソーシア監督は「その瞬間、初めて彼が泣いた。それだけ代表を率いたことに誇りを持っていた」と語る。

 恩師の姿を見てオリンピックで国を代表して戦うことの意味を実感。今年1月に心臓発作のため93歳で亡くなったラソーダ氏に次ぐ、史上2人目のワールドシリーズ優勝とオリンピックでの金メダル獲得に挑む。 (大リーグ評論家・福島良一)

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