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【ロバート・ホワイティング サクラと星条旗】イチロー氏、伝説の1年目 日本人アスリートの劣等感を払拭 メジャーデビュー20周年、大谷快挙で再びクローズアップ (2/4ページ)

 最も印象に残るイチロー氏の神業の一つが、あのレーザービーム送球だ。今では「ザ・スロー」として人々の記憶に残るライトから三塁への見事な送球で、オークランド・アスレチックスの一塁走者テレンス・ロングを刺した。マリナーズの専属アナウンサーが「まるでスター・ウォーズの中の出来事」と表現したことは有名な話である。

 日本でもイチロー氏の試合は欠かさずNHKで中継され、街中の巨大モニター前には早朝でも人だかりができた。イチロー氏の活躍は観光業の起爆剤にもなり、日本からシアトルへの試合観戦ツアーが企画され、ツアー参加が一種のステータスシンボルにさえなった。日本メディアの関心度は狂乱のレベルに達した。

 コラムの中で、元アスレチックスのマーク・マルダー投手の話が紹介されている。「彼(イチロー)と対戦するとなれば、あいつら(リポーター)は前日に話を聞きたがり、試合後もまた話を聞きたがり、翌日まで何か聞き出そうとする」とマルダー氏は語ったという。「あれはなかなかクレイジーだった」

 イチロー氏の試合前のワークアウトを見たビジターチームの選手たちは、あまりの気合の入りように圧倒された。試合前にあれほどハードに練習に打ち込むメジャーリーガーは見たことがなかったのだろう。

 チームメートたちは彼のバットの扱い方に驚嘆した。まるで神宝を扱うように、ベンチではすぐ隣の特別な場所に置き、移動時は湿度管理されたケースに納め、飛行機では荷物室ではなく座席の上の棚に入れた。

 元マリナーズのブレット・ブーン二塁手は、グローブをピカピカに磨き上げるイチロー氏をよくからかったという。ブーン自身のグローブは、イニングの合間はダッグアウトの階段にポイと転がされていた。

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