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さらば“平成の怪物”松坂大輔 期待される伝説第二章 大物へのオファーの難しさも…折り紙付きの指導者の才覚 (2/3ページ)

 プロ入りから貫いてきた登板前のルーティンを最後の最後で崩したことも、すでに勝負の世界を離れた怪物の心中を物語っていた。普段は報道陣にオープンに接する松坂だが、多くの先発投手が登板前日に意気込みを語るメディア対応は、日本でもメジャーでも頑として拒み、マウンドに上がるまで全く口を開かず集中してきた。しかし、この日は試合開始前に1時間会見。「本当は投げたくなかった。この状態でどこまで投げられるのか、というのもありましたし。もうこれ以上、ダメな姿は見せちゃいけないと思っていた」と複雑な心境を吐露していた。

 それでも「最後にユニホーム姿でマウンドに立っている松坂大輔を見たいと言ってくれる方々がいたので。もうどうしようもない姿かもしれないですけど最後の最後、全部さらけ出して、見てもらおうと思いました」と痛み止めを打ち、覚悟を決めてこの日を迎えた。

 引退後の第二の人生は「家族と過ごす時間を増やしながら、違う角度で野球を見ていきたい。野球以外にも興味のあることはたくさんあるので、チャレンジしていきたい。野球界、スポーツ界に恩返しできる形を作っていけたらいい」と、多方面に活躍の場を広げる意向。早期の現場復帰は頭にないようだ。

 ただ、2019年まで在籍した中日では、若手投手陣が松坂の的確な助言を受けて成長。指導者としての豊かな資質の片鱗をのぞかせた。再びユニホームを着て新たな怪物の育成する姿を期待したいところだが、これほどの大物にふさわしいオファーを用意するのは簡単なことではない。

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