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引退鳥谷にも見捨てられた阪神…再スタートの地に選ばれず 2軍首脳陣5人が一斉退団

 ロッテ・鳥谷敬内野手(40)が3日、本拠のZOZOマリンスタジアムで引退会見。古巣OBらのラブコールもむなしく、16年間を過ごした阪神は指導者として再スタートを切る地にも選ばれなかった。

 阪神時代の2019年秋に球団から受けた引退勧告を拒み退団。コロナ禍直前の昨年3月、師と仰ぐ井口監督に拾われてロッテに移籍すると、昨季は主に守備固めや代走で貢献した。今季は7月6日を最後に2軍暮らしが続き、「チームの勝利に貢献できなかった」と自ら選手生活に終止符を打ったが、「心残りはない。すっきりして終わる」と思いを語った。

 早大卒で長年レギュラーを張った鳥谷は、阪神の幹部候補生にも挙がっていたが、球界関係者は「来季以降もロッテに指導者として残るようだ。矢野監督や今の球団フロントの顔ぶれが変わらない限り、阪神復帰は現実的でない」と明かす。今後のキャリアについて事前相談もなく引退を勧告し、その際に指導者のポストの提示もなかったことがしこりとなった。

 貴重な人材の流出が続く阪神では前日2日、今季ファーム日本一に輝いた2軍の首脳陣から5人が一斉退団。空いた穴は今季限りでユニホームを脱いだ俊介外野手(34)ら、球団内の配置転換でふさぐ模様だ。球団OBは「ヤクルトや日本ハム、西武のような指導者育成のシステム化が進まず、一部の球団フロントが実権を握ってコーチが小間使いされている現状がある。次期監督の候補者も指導者歴がない人が多く、1、2軍ともに場当たり的な組閣が続く一因だ」と問題視する。

 チームの勝敗を背負った功労者たちを、次代を担う指導者として呼び戻せない体質は、伝統球団にとってマイナスでしかない。 (山戸英州)

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