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【神谷光男 スポーツ随想】五輪・近代五種から馬術が「除外」 競技の生き残りも大事だけど…今は「ぼったくり男爵」の時代、常に目先変えてご機嫌取らないと (1/2ページ)

 近代五種という五輪競技がある。1人で水泳、フェンシング、馬術、射撃の5種目を行って優勝を争うというヘビーな競技だが、国際近代五種連合(UIPM)は先日、現在の方式から馬術を除外すると発表した。

 「だったら近代四種になるのか」と早トチリしそうだが、代わりに自転車が入るという英紙ガーディアンの報道がある。

 19世紀、ナポレオンの時代にフランスの騎兵将校が自軍まで戦果を伝えるべく馬を走らせ(馬術)、途中で敵と銃や剣で戦い(射撃、フェンシング)、川を泳いで渡り(水泳)、丘を走った(ランニング)という故事に基づくのがこの競技。馬術は大きなアクセントにもなっていた。

 近代五輪の創始者クーベルタン男爵が提案して、1912年のストックホルム大会から実施されているというから由緒は正しい。欧州生まれだけに昔は王侯貴族か高級軍人のスポーツとされ、優雅に1日1種目ずつ行われた。夜は夜でパーティーが開かれ、選手は飲んでダンスに興じ、翌日への英気を養ったといわれる。

 こんな悠長な競技が現代に生き残るのは容易ではない。「ひとつの競技場で1日で5種目全部見られるようにしないと、とても付き合いきれない」とのテレビ側の要請で、96年のアトランタ五輪から1日で5種目いっぺんに(東京五輪は2日間)行っている。

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