阪神のドラフト4位、梅野隆太郎捕手(23)=福岡大=が、今季契約最終年の和田監督の生命線になりそうだ。
1日のヤクルト戦(倉敷)は、13安打12得点と猛虎打線がお目覚め。一気にお祭りムードに変えたのが梅野だった。
「最近打っていることが少なかったので、積極的にいこうと思って振りました」と1回に3号2ランを放つと4回にも4号ソロ。「1本目もそうだけど、2本目は試合の流れからすると大きかった」と指揮官も絶賛。阪神の新人では1969年の田淵幸一以来、45年ぶりの2打席連発だ。
入団当初から「田淵2世になれる逸材。4巡目まで残っていたのが不思議」と打撃力の評価が高かった新人。首筋が寒くなりかけた指揮官の命運も握り始めている。
虎党にとって、生え抜き捕手がスタメンに名を連ねることは長年の夢。シーズン途中に販売された梅野グッズが飛ぶように売れるなど、ファンの注目も増している。
「先発6人中4人は梅野にマスクをかぶらせるとか、終盤までうまく起用して成長させれば、それこそ監督の功績」と球団関係者。一人前に育てれば、和田支持率も急上昇というわけだ。
ただ、リード面には不安も多い。この日もリードした藤浪は5勝目こそあげたが6回6失点。我慢が必要となりそうだが、虎党にとっても、指揮官にとっても、梅野は希望の光といえそうだ。