ヤクルトと明治神宮外苑は19日、神宮球場の人工芝を来季開幕へ向け新しく張り替えると発表した。
神宮球場はアマ野球の聖地。大学や高校野球の試合もプロと並行して行われ、芝の消耗は激しい。2008年には全面張り替えされたが、7年たった現在は、球団内だけでなく他球団からも「球足が速すぎる」「下半身への負担が大きい」と悪評ふんぷんだった。
そのため、球団と神宮側は新開発の「ハイブリッドターフEXCITING」を用意。球のバウンドが天然芝により近く、打球速度が落ちる傾向があり、国内のプロ本拠地では初導入される。
ヤクルトはこの日、全選手の契約更改が完了。その会見では新人工芝への言及が目立った。来季のプレーに影響する可能性が大だからだ。
今季は打率・310、17本塁打、79打点と活躍し、2600万円増の9000万円(推定)で更改した畠山は「人工芝が新しくなることで、内野を抜ける安打は減る。打率が今年ぐらい残せるかはわからない。だからこそ得点圏打率が大事。80打点に20本塁打は打ちたい」と好機での一打と長打力を重視している。
一方、ある内野手は「あんなに守りにくい芝はなかった。ゴロのアウトが増えるから防御率も絶対に良くなりますよ」と失点が減らせると見込んでいる。
攻撃力ダウンと守備力アップ。新人工芝が、12球団最多の667得点を誇りながら、12球団ワーストの717失点で2年連続最下位に沈んだツバメ軍団のイビツな“バランス矯正”に、ひと役買うか。 (片岡将)