阪神・金本知憲新監督(47)が、春季キャンプで息をつかせぬ“スパルタ教育”を展開する。
2月1日のキャンプインを前に、指揮官は「調整不足の選手には早い段階から(2軍キャンプ地の)安芸へどうぞと話す」と厳しく臨む構えをみせている。この姿勢は自身が現役時代にこもり続けたウエートトレーニング室でも貫くつもりだ。
「どのチームでも“あそこ”が休憩場所になっている。トレーニングをやる者もいるが、その隣でずっとしゃべっている人もいた。あくまで鍛える場所だからね」
金本監督はやる気だ。あるチーム関係者は「寝転んで休憩したり(真面目に)トレーニングをやらない者は、すぐ追い出すようにと指令が飛んでいる」と明言。指揮官自らウエート室を定期的に巡回し目を光らせるという。
ただ単にウエートトレをこなせばいいわけではない。キャンプ中は1クールに2日間、トレーニング日を設定し、そこでの成果を数値化。これを金本監督がチェックするという。
「体重や体脂肪率の他にもさまざまな数値を集計する。太ももや胸回りも定期的に測り、その結果をすべて監督に提出する」(同)
チームでは、選手の打率や防御率のようにフィジカル面でも数値化して評価するのは初の試み。過去に測定したデータも保管しているため、現在の数値と比較し“サボリ”の有無が一目瞭然。それだけにナインは戦々恐々だ。
「キャンプでは熱狂的なファンや多くの報道陣が訪れる。その視線を気にしないでいられる唯一の“安息地帯”がウエート室だった。正直、キツいですよ…」(某選手)
チームスローガンの“超変革”を推し進める中、ウエート室でもスパルタ教育が展開されることになる。 (山戸英州)