阪神・藤浪晋太郎投手(22)が侍ジャパンの強化試合のメンバー入り。「自分のプレーを出し切るべく、一生懸命やるだけ。前に選ばれたときよりも、しっかりと投げたい」と語った。
阪神で唯一の選出だが、今季は26試合に登板し7勝11敗、防御率3・25とふがいない成績に終わった。一流選手ばかりの日本代表に加わる右腕に、指揮官の金本監督は「投げ方や練習方法、野球に取り組む姿勢など、いっぱい吸収してほしい」と期待をかける。
とはいえ、昨季までは肩を並べていた同い年の大谷(日本ハム)には大きな差をつけられた格好。金本監督も「正直、負けているわけだからね。悔しさや闘争心を言ったり出せばいい」とゲキを飛ばしていたが、今度は同じユニホームを着ることになる。
球団OBは「今回は菅野(巨人)、武田(ソフトバンク)ら、来年3月のWBCの先発ローテーションを担う投手もメンバー入りしている。藤浪は実績的に劣る。自分の置かれた厳しい立場をどう認識するか。これはチームに帰っても十分に生きる」と指摘する。
WBCで投手陣の柱となる大谷に対し、藤浪は今のところメンバー入り自体保証の限りではない。強化試合でもたっぷり危機感を感じながら投げることになりそうだ。 (山戸英州)