阪神は27日に金本監督2年目の来季コーチ陣を発表したが、あの名物男の名前が消えていた。
トーマス・オマリー打撃コーチ補佐(55)。2014年から同職で主に外国人野手の指導を担当。同年に首位打者に輝いたマートン、打点王のタイトルを獲得したゴメスらには、技術面のみならず日本で成功する秘訣を伝授した。
しかし今季は、来日3年目のゴメスが打率・255と打撃不振に陥り、新外国人ヘイグはまったく戦力にならず。
「相手投手の配球を研究させるとか、対策を練らせているのか」。球団内ではオマリー氏に対しても風当たりが強くなっていた。
ある球団関係者は「基本的に選手の話を聞いてやり、一緒に解決を導き出す指導法。手取り足取り強制するタイプではなかった」と証言。そういう姿勢が、4年ぶりにBクラスに沈んだチームにあっては物足りなく映ったのかもしれない。
現役時代は阪神在籍中の1993年に首位打者に輝くなど優良助っ人。お立ち台で「阪神ファンは一番や!」と叫んで虎党のハートをつかみ、94年にはアルバム「オマリーのダイナミック・イングリッシュ 〜オマリーの六甲おろし〜」をリリース。2003年から7年間は阪神電鉄のCMに出演し「(甲子園球場に)駐車場はありまへ〜ん!」と呼びかけていた。 (山戸英州)